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トップページ令和2年度 弘前市への要望事項 >要望事項


 
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■最重点要望事項

1.中心市街地の賑わい創出に資する活性化施策の推進等について
<具体的要望内容>
〇中心市街地活性化のための旧第一大成小学校の活用策の検討
○土手町通り(県道3号弘前岳鯵ヶ沢線)の一方通行解除に向けた検討会議の設置
○街並み条例を作り、城下町らしい店づくりの背景を整えることで商店街が活性化する仕組みづくり
〇弘前市中心市街地活性化協議会に対する支援の継続

<現状・経緯>
@ 弘前市においては弘前市中心市街地活性化基本計画に基づく事業の推進により、中心市街地への来街を促進するとともに、民間事業者においても当該事業機会を活用しての売上増加につなげるための環境整備の実施等、官民一体となった取り組みを推進されております。
あわせて、現在の弘前市中心市街地活性化基本計画の計画期間が残りわずかとなり、次期計画の必要性や現計画延長の検討を進められていることと存じます。つきましては、今後さらなる中心市街地の活性化を図るためにも、駅前地区と土手町地区の接点としての旧第一大成小学校の賑わい創出に資する活用策の検討について要望いたします。

A 土手町通りは市内随一の繁華街として交通量が多く、事故発生率も高かったこともあり、昭和42年12月に土手町通り及び中央通り等の車両一方通行規制が実施されました。その後、中央通りは街路改良工事を行い平成元年7月に一方通行が解除されたものの、土手町通りについては、解除されることなく現在にいたっています。
規制当時の土手町通りは、車道と歩道の区別も明確ではなく、周辺道路も狭かったことから、乗用車の急増とともに多発していた事故から人命を守るという課題解決のために、一方通行規制を実施した背景があります。しかし、規制当時の昭和40年代に比べ、交通安全意識の向上や周辺道路及び都市計画道路の整備が進み、土手町通りの街区整備が完了するなど道路事情は格段に改善されてきたものの、未だ一方通行の解除にはいたっておりません。中心市街地である土手町への来街者にとって一方通行は非常に不便であり、特に当市を初めて訪れる観光客にとっては非常にわかりにくく、土手町商店街への賑わいの創出にとっても、大きなマイナス要素となっています。中心市街地の活性化や交通の利便性の向上を考えると土手町通りの一方通行解除は必要不可欠であります。
しかし、土手町通りの一方通行解除については、安全面、バスなどの停車帯や右折レーンの確保、関係機関や周辺住民との調整などの課題もあることから、当商工会議所と連携をしながら一方通行解除に向けた検討会議の設置を要望いたします。

B 現在、市内の商店街では所々で空きテナントが目立つ状況にあります。特に土手町などの中心市街地内の商店街では家賃相場が高いこともあり、出店希望していても金銭的な都合もあって出店が難しいことも多く見受けられます。このようなことから家賃の安い郊外への出店が進み、中心市街地の過疎化が進んでいる要因の一つとも考えられます。現状、空き店舗補助金など既存の制度で、対応していただいておりますが、祭り時期以外の端境期にも来街者を増やし、普段の日常でも活気を生むには、まち並みのコンセプト、ストーリーを弘前市全体で作り上げることが必要と考えます。
そこで、新たに街並み条例を作り、今後出店を検討している人への補助金や城下町らしい店づくりを行っていくことを提案するなど、より商店街が活性化する仕組みを根本的に整えていくことを要望いたします。

C 令和2年度は、弘前市中心市街地活性化基本計画の最後年にあたり、非常に重要な年となりますことから、引き続き弘前市中心市街地活性化協議会に対する支援を要望いたします。


2.地域経済の維持・成長を成し遂げるための人口減少対策の推進について
<具体的要望内容>
○若者の地元就職・地元定着に向けた施策の推進
○高校生地元就職に関する事業への協力
○人口減少の加速に伴い予想される労働力、消費活動の減少、経済規模の縮小を防ぐための様々な意見を聞くための委員会等の検討の場の創出に関する積極的な対応・協力を要望
○地元就職の新卒者・若年層に対する奨学金負担軽減策の実施
○人口流出の抑制、地元企業の事業拡大、県外企業の誘致のため現在、不足している産業用地の確保、用地の提供をするにあたっての許認可及びワンストップ窓口の周知に関する積極的な対応・協力を要望

<現状・経緯>
 弘前市の人口は1995年の19万4千人をピークに減少を続け、2040年には約13万人まで減少し、生産年齢人口の減少、少子高齢化がさらに進行、現在に比べて、約30%減少すると予想されています。そして、このままのとおり人口減少が進行すると、労働力や消費活動の減少による経済の縮小、税収減、社会保障費の増大等を引き起こし、結果として当市の総合的な地域活力を低下させるため、地域経済社会を維持することが困難ともなり、人口減少の抑制が官民あげての喫緊の課題となっております。
 弘前市では新しい総合計画の策定に伴い改訂した「弘前市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づく取り組みを推進しておられ、その中においては若年層の流出を防ぎ、定着を目指すための地元求人掘り起こしや大学・企業と連携しながらの地元就職へ向けた施策の推進も図られております。

@ 当商工会議所でも大学生に対するインターンシップや地元企業の情報発信の強化、大学生及び地元大学の就職担当者との懇談会の開催等、若年層の地域定着、労働力の確保にむけた活動を展開しているところであります。しかしながら、依然として県外企業への就職を希望し、流出する若年層が多いことは否めませんことから、今後とも県、市町村、経済団体が緊密な情報交換を行っていくことが必要不可欠であります。
 つきましては、合同企業説明会、就職セミナー、インターンシップの実施、地元定着を推進するための人材育成事業等、若者の地元就職・地元定着促進に向けた県と市の一体的な事業推進体制の更なる強化について要望いたします。

A 当商工会議所青年部においても独自に「人口減少・人口流出」「少子高齢化」「人材不足」という課題を克服するべく、高校生の地元就職に関する委員会を設置しており、「若者の希望に合う仕事」「地元企業の認知」の不足について、取り組んでいるところであります。
つきましては、労働条件の改善に取り組むとともに地元企業に関する情報発信、地元就職に向けた意識づけが必要であると考え、次年度実施する事業へ教育委員会、市担当部署からの協力を要望いたします。

B さらに、行政や外部有識者といった方々のみならず、様々な年代、業種等の一般市民等の声を聴くことも重要だと考えます。想定されるそれぞれの社会問題について、問題別にいくつかの委員会を設置し、検討会議を開催するなど、弘前市のあるべき未来を考えるための今後に向けた具体的な取り組みを要望いたします。

C 給与水準の高さから都市部の企業へ就職を希望し流出する若年層が多いのは、奨学金返済の負担が大きいことが一つの要因と考えられます。
また、学習意欲ある若年者が経済的な理由により進学を諦めなければならないという状況はなくさなくてはなりません。
つきましては、若年層が県外流出する状況を食い止めるため、この問題を解決すべく具体的な方策として、下記の奨学金制度の創設を要望いたします。

(ア)弘前市独自の給付型奨学金制度の創設
 令和2年4月から、国より高等教育の修学支援制度が設けられ、授業料等の減免、給付型奨学金の支給という2つの支援が受けられることとなりました。しかしながら、「世帯の収入によっては支援対象とならない」「満額支給対象とならない」という世帯もでてきます。
 つきましては、国による制度では支援対象とならない世帯や満額支給対象とならない世帯を対象とした、制度を補完するための弘前市独自の給付型奨学金制度の創設を要望いたします。

(イ)若年者の地元就職に貢献する事業所を助成する一環としての奨学金返還支援制度の創設
 奨学金返還支援制度を設けている自治体は少なくなく、内容は自治体によって異なりますが、東北内で言えば、秋田県、岩手県、山形県、市区町村では、大館市(秋田県)、石巻市(宮城県)、寒河江市(山形県)、喜多方市・いわき市・三春町・西郷村(福島県)が独自の制度を有しています。また、昨今では人材確保のために民間企業においても返還支援制度を設けているところが見受けられ、弘前市内でも実施している事業所がございます。
 つきましては、若年者の地元就職に貢献する事業所に対する企業認定制度を設け、返還支援額の一定割合を助成する、金融機関からの借り入れに対しての金利の優遇、市のホームページでの取組の紹介、といった形での弘前市独自の奨学金返還支援制度の創設を要望いたします。

D 昨年度市からの回答として、産業団地の整備については、現時点では検討していないものの、平成29年度に構成された弘前市立地環境整備検討委員会において、立地拠点形成調査業務を実施し、今後について検討していきたいという回答をいただいております。しかしながら、現時点で具体的な動きは見られず、新たな産業用地の整備には至っておりません。若者の地元離れ、県外流出が深刻化するなかで、地元企業の事業拡大や県外企業の誘致については雇用の場の確保として重要な問題だと考えております。また同年、市が整備した「企業立地ワンストップ窓口」についても市民への認知度は依然として低く、活用者が少ないことが現状であるため、新たな産業団地を整備し、雇用確保を要望するとともに、「企業立地ワンストップ窓口」の周知PRを徹底して行い、手続きをよりスムーズに行うことができるよう要望いたします。



■重点要望事項

1.日本一の生産量を誇るりんご王国を維持するための継続的な支援について
<具体的要望内容>
○りんごの更なる消費拡大を目指し、国内外への販売強化に向けた新たな市場開拓や宣伝事業の支援強化
○りんごを使ったヒット商品の開発・販売ノウハウの構築を目指したセミナーや専門家派遣の無料化
○放任園地の有効活用と取得支援、機材等の貸与制度等各種支援制度の拡大
○農業者の兼業化・高齢化による後継者不足への対策強化

<現状・経緯>
日本一を誇る弘前市のりんご生産ですが、高齢化や後継者不足により放任園地の増加の問題等、依然として様々な問題を抱えています。日本一のりんご生産量を維持し、更なる発展を目指すために継続して要望いたします。

@ りんごの更なる消費拡大を目指し、国内外への販売強化に向けた新たな市場開拓や宣伝事業の支援強化
 りんごの消費拡大が、当市の大きなPRになり、経済の発展に影響を与えることから、更なる販売強化に努めるなかで、新聞・TV等のメディアだけではなく情報化社会の現代において強力な影響力のあるSNSの有効活用を通じ、国内外への積極的な宣伝・市場開拓への支援強化を要望いたします。

A りんごを使ったヒット商品の開発・販売ノウハウの構築を目指したセミナーや専門家派遣の無料化
 消費者のニーズの多様化や、企業間の商品開発競争も年々激化し、専門的な知識が無ければ、商品開発、販売ノウハウの構築、マネジメントも含めヒット商品の開発が難しい状況となっております。
 より多くの企業で、専門家の派遣の利用やセミナーを受講し、企業の商品開発に活かすためにも年間を通しての活用が必要でありますので、金額的な面での負担の無い支援を要望いたします。

B 放任園地の有効活用と取得支援、機材等の貸与制度等各種支援制度の拡大
 今後、農業者の就業人口の増加、高収益経営化を目指すため、規模の拡大等をしていく上で、遊休園地となっている放任園地等の有効活用が重要でありますが、取得資金が課題となっています。
 取得資金の支援があることにより、より多く放任園地の活用が期待されます。また、園地の拡大に伴い更なる経営規模の拡大や経営の多角化、作業効率の大幅向上を図るため、ICTを活用した農業用機械の整備等の支援により、スマート農業経営の実現に向けた取り組みを要望いたします。

C 農業者の兼業化・高齢化による後継者不足への対策強化
 日本一のりんごの生産量を誇る当市は、現在、農業就業人口の減少と高齢化に伴い、農業後継者等の育成や確保が、喫緊の課題であります。就業人口の更なる減少を防ぐためにも、依然として受診率が芳しくない状況である農業者の定期健康診断並びに定期健康診断後の精密検査の更なる受診率向上に関して、就業人口の減少の食い止めや後継者の育成を担う農業者の維持の観点から、健康問題も含めた後継者不足に関しての対策を要望いたします。


2.「弘前の地酒とシードルで乾杯条例」の早期実現について
<具体的要望内容>
弘前独自のブランドを使った条例制定による、地元の物産、食文化への更なる関心向上に向けた理念条例としての早期制定

<現状・経緯>
 平成25年1月に京都市が制定して以来、地元産の酒の消費拡大を図る乾杯条例は全国各地に広がっており、秋田県や山形県、福島県などで制定され、青森県内においても平成26年11月に黒石市、平成27年3月に鰺ヶ沢町が施行しています。
 個人の嗜好に関する問題などがありますが、弘前市は、日本酒・シードル共に様々な賞を受賞するなど、日本酒・シードル共に高いブランド力があり、弘前独自のブランドの関心を高めていく上でのさきがけとなりうる存在であります。乾杯運動のみの普及啓発活動だけではなく、乾杯条例制定により、市や業者などの更なる連携・協力を促進し、県外からの観光客など様々なターゲットに対し、消費拡大並びにPR、普及啓発を図るため、条例の早期制定について要望いたします。


3.JR弘前駅とえきどてプロムナード間のアクセス性の向上について
<具体的要望内容>
JR弘前駅中央口から大町遊歩道(えきどてプロムナード)へ抜ける地下道へのエスカレーターの設置

<現状・経緯>
 昨年度、市からは、地下道の現在の利用状況等を勘案すると、エスカレーターを設置する必要性はなく、設置を考えていないという回答をいただいております。
 弘前駅から土手町方面への通行手段としては、地下道の利用が一番望ましいと考えます。しかしながら階段の昇降を省くために地下道を利用せずに、横断歩道のない道路を横切る人は、依然として多く見受けられ交通事故の発生が懸念されます。
 当市を訪れる観光客は年々増加傾向にあり、2020年には東京オリンピックも開催されることから今後さらに増加すると見込まれております。また2030年には北海道新幹線も函館から札幌へ延伸予定であり、本州から北海道に向かう観光客にとっての玄関口となることも予想されます。市内の状況としては吉野町煉瓦倉庫において工事が進められており、2020年4月には弘前れんが倉庫美術館の開館、隣にはシードル工房の建設も決まっております。
 地下道をさらに多くの人に利用していただき、えきどてプロムナードのさらなる利用促進、駅前・大町、土手町・吉野町方面への誘客による中心市街地への寄与、市民及び観光客も含めた利用者の安全確保及び更なるバリアフリー化のための手段として、JR弘前駅中央口広場地下道へのエスカレーターを設置するなど、利便性の向上実現のため、再度強く要望いたします。


4.弘前市ファシリティマネジメント基本方針に基づく公共施設の利活用の推進について
<具体的要望内容>
○地域住民の安全面を考え、老朽化した市の公共施設について、様々な財源を駆使し、建物の適切な維持管理と長寿命化を図るよう要望
○弘前市内小学校廃校利活用を積極的に推進するための積極的情報公開・推進体制を構築し、賃貸・無償譲渡・減額等を含む、積極的な利活用を推進する仕組みの構築による廃校地域の活性化の推進

<現状・経緯>
@ 弘前市公共施設白書や弘前市ファシリティマネジメント基本方針によると、当市が保有する施設は、平成25年4月1日現在で建物が1,454棟、延床面積にして約71万uとなっており、そのうち大規模改修が必要とされる建築後30年を経過した建物は、平成27年度に746棟、延床面積にして34万uと全体の50%位になります。そのため地域住民の安全面を考え市の公共施設の適切な維持管理と長寿命化が必要であります。
 つきましては、地域住民の安全面を考え、老朽化した市の公共施設について、様々な財源を駆使し、建物の適切な維持管理と長寿命化を図るよう要望いたします。

A 現在、弘前市内には廃校となった小学校が5校あり、いずれも土地・建物がそのままの状態で存在し、民間への売却も進んでいない状態です。   今後も廃校が増えていくことが予想されます。
 文部科学省では廃校の有効活用を促進するという観点から手続きの簡素化等を進めており、全国各地で廃校を活用したレストランや宿泊施設、ベンチャー企業のシェアオフィス等として活用されております。
 弘前市におかれましては、来年4月、吉野町に「弘前れんが倉庫美術館」が開館しこれまで以上にクリエイティブな街になることが想定されます。廃校となった小学校は敷地面積が広く、1社のみでの利用は難しいと考えます。そこで、複数の事業者やクリエイター等が利用できるような仕組みづくり、また、それぞれの地域に合わせた廃校の利活用ができるよう早急な仕組みづくりを要望いたします。


5.国土強靭化地域計画の早期策定と必要な工期の確保及び施工時期の平準化について
<具体的要望内容>
〇弘前市の強靭化を推進するため、国土強靭化地域計画の早期策定
○公共工事の施工時期の平準化を図るため、計画的な発注や他の発注者との連携による中長期的な発注の見通しの作成及び公表を行うこと
○工期が1年以上の工事のみならず、工期が1年に満たない工事についても翌年度にわたる工期の設定を行うなどの具体的な取組

<現状・経緯>
@ 度重なる全国での台風、豪雨、大雪等の気象災害や、地震、火山等の地象災害により、地域、個人からそれまで培ってきた一切のものを一瞬にして奪ってしまうなど、住民の生命財産が脅かされています。今後も更なる気候変動により、局所的短時間豪雨災害等はますます頻繁化・激甚化することや巨大地震、岩木山噴火等の発生が懸念されております。
 そのため国においては、地方公共団体の責務として「地方公共団体は、 国土強靭化に関し、地域の実情に応じた施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する」とされ「国土強靭化地域計画」を早期に策定するよう促しています。弘前市の強靭化を推し進めるため、国土強靭化地域計画の早期策定を要望いたします。

A 9月1日より施行された建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律によると、適正化指針に「公共工事の施工に必要な工期の確保及び地域における公共工事の施工の時期の平準化を図るための方策に関すること」を盛り込むことが規定されています。
 つきましては、公共工事の施工時期の平準化を図るため、計画的な発注や他の発注者との連携による中長期的な発注の見通しの作成及び公表を行うことを要望いたします。

B 公共工事の施工に必要な工期の確保を図るためには、工期の設定にあたって、工事の規模及び難易度、地域の実情、自然条件、工事内容、施工条件のほか公共工事に従事する者の休日(週休2日に加え、祝日、年末年始及び夏季休暇)、建設業者が施工に先立って行う労務・資機材の調達、調査・測量、現場事務所設置等の準備期間、降雨日、降雪・出水期等の作業不能日数を考慮した取組を要望いたします。


6.多能工の育成について
<具体的要望内容>
弘前高等技術専門校への新たな「多能工育成コース」の設置

<現状・経緯>
 今後ますます超高齢化、人口減少が進む中、国においても建設業の担い手減少に見合う「生産性向上」について政策誘導を行う必要があり、建設現場を担う技能者の専門技能の幅を広げることによる多能工化が有効であると考えられています。
 現状、弘前高等技術専門校には、自動車システム工学科、建築システム工学科、配管科、造園科が設置されておりますが、多能工コースはありません。弘前高等技術専門校に多能工育成コースの設置が実現するよう青森県に対して、働きかけを要望いたします。
 また文部科学省は、20年度予算の概算要求で廃校になった学校を特別支援学校として利用する場合は改修事業費の交付金を3分の1から2分の1に引き上げています。現状の弘前高等技術専門校だけでは教室、実習室が不足するようであれば、弘前市の廃校を青森県へ貸し出すことを提案いたします。


7.官民一体による雪対策の一環として、融雪設備設置全般に係る市の補助・支援の強化について
<具体的要望内容>
金額の大きな融雪設備設置への補助を要望

<現状・経緯>
 官民一体による雪対策の一環として、融雪設備設置全般に係る市からの補助について要望し、個人法人問わず、市内での融雪設備設置に係る費用全般に対して一定の補助をお願いしたところ、道路融雪のための散水消雪施設の所有者に対して、当施設に係る井戸の揚水機の電気使用料の一部支援をしていただいております。しかしながら、不動産関係業者による住宅地造成の際の道路の融雪設備設置については補助が行われていないのが現状であります。現時点の支援である電気使用料の補助については少額なものが多く、各自賄える場合が多いことから、今後は金額の大きな融雪設備設置についての補助を具体的に進めていただきたく、再度要望いたします。


8.市民生活の安全対策について
<具体的要望内容>
〇自動車への補助装置の取り付けにより交通事故の軽減・削減を図るための安全運転補助装置設置補助金の導入
○道路歩行中の安全確保対策
○児童が安全に通学するための環境整備と防犯強化のため、市内通学路の要所に防犯カメラの設置

<現状・経緯>
@ 近年、全国的に多くなっている高齢運転者のペダル踏み間違い等による交通事故が大きな社会問題となっています。
 都市部では高齢者の免許返納による、公共交通機関への乗り換えも進んでいますが、地方では公共交通機関の本数も少なく、自家用車を必要としている方が非常に多く、免許返納者の増加は難しい現状です。
 公共交通機関ではなく、自家用車を運転する高齢運転者のペダル踏み間違い等による交通事故の軽減・削減のために、補助装置の取り付けに関する「安全運転補助装置設置補助金」の導入について要望いたします。

A 児童や高齢者、観光客(インバウンドを含む)にとって道路の歩行中の安全対策として、バリアフリー化(段差等の解消)、支障物(電柱の地中化等)の撤去、歩道の融雪化、自転車専用道路の設置、防護柵の設置、路肩のカラー舗装化、標識・路面表示の設置、老朽化した空家や塀の対策等を行うよう要望いたします。

B 全国的に登下校中の児童の連れ去りや、凶悪な犯罪に巻き込まれる事件が多発しております。当市ではボランティアによる登下校の見守り活動や、集団下校などさまざまな対策はとられていますが、それでもなお発生する事故や事件に対応するためには、防犯カメラの設置が効果的だと考えます。防犯カメラを設置することによって、犯罪を未然に防ぐことができ、また子ども達だけではなく市民の暮らしの安全にもつながります。児童が安全に登下校するために、まずは死角となるような人通りの少ない通学路への防犯カメラの設置を要望いたします。


9.インバウンド等受入態勢の整備について
<具体的要望内容>
〇地域住民や観光客の利便性を高めるため、公共交通機関のICカード導入に向けた取り組みを市と県が一体となり推進するよう要望
○弘前さくらまつり期間中の交通渋滞を緩和させるため、シャトルバス・シャトルタクシーの活用によるマイカーの市内乗り入れの抑制並びにまつり期間中の交通情報に関する広報活動の強化を要望
○市内の宿泊施設等でのモバイルWi-FiルーターやAI翻訳機等の貸出事業の実施

<現状・経緯>
@ 交通系ICカードはJR東日本が発行する「Suica(スイカ)」の発売をきっかけに、全国各地で急速に普及しており、現在は10種類の交通系ICカードの全国相互利用サービスが開始されております。地域独自のICカードを含めると交通系ICカードが導入されていない地域は青森県を含め全国で3県(青森県・秋田県・徳島県)のみとなっております。
 近隣では函館市の「nimoca(ニモカ)」、岩手県の「odeca(オデカ)」が地域独自カードとして導入されており、利用者の利便性が向上しております。全国的にキャッシュレス化が加速してく中で、地域住民の利便性向上だけでなく、観光客・インバウンド等の交流人口増加による地域経済の活性化を図るためにも二次交通の利便性向上が重要であるため、公共交通機関のICカード導入に向けた取り組みを市と県が一体となり推進するよう要望いたします。

A 現在、弘前さくらまつり期間中の交通対策として、弘前市では市街地有料駐車場の有効利用と岩木川河川敷を活用した無料駐車場を設置すると共に、交通誘導員の配置や車両誘導看板等の設置をして交通誘導を図っております。また、弘南鉄道では、弘南鉄道利用者に弘前公園内の有料区域無料券を配布する等の公共交通機関の利用促進などを行っています。しかし、近年ではまつり期間中に弘前公園周辺の道路が慢性的な渋滞を引き起こしており、バスの運行やタクシーの配車に支障をきたしております。
 弘前市では、これまで堀越雪置き場での臨時無料駐車場からのシャトルバス運行、社会実験として、弘果弘前中央青果樺梼ヤ場、土手町分庁舎駐車場を活用したシャトルバス運行を行っておりますが、昨年度より実施されておりません。再度その事業を復活させると共にシャトルバス・シャトルタクシー運行による市街地へのマイカーの乗り入れ抑制と公共交通機関の利用促進のために市広報誌やホームページ・フェイスブックによる観光客への交通情報の周知の強化を要望いたします。

B 弘前市へ訪れる外国人観光客のほとんどはWi-Fiを利用し、観光情報のみならず、交通情報や飲食店等の情報収集を積極的に行っております。現在、市が整備を進めているHIROSAKI Free Wi-Fiにより、外国人観光客が無料で利用できる公衆無線LANエリアの整備促進がなされておりますが、その範囲は主要な観光施設やエリアにとどまっております。
 しかしながら、外国人観光客の中でも特にFIT(個人旅行者)にとっては、滞在する地域の情報収集や自身のSNSでの発信など、時間や場所を選ばずに常時インターネットへアクセスできる環境が望ましいのに加え、特定の場所でなければインターネットへ接続できない状況は、災害時に迅速な情報が届きにくいということにもつながります。

 このことから、当市に訪れる外国人旅行者の行動範囲や利用意向を踏まえ、モバイルWi-Fiルーター貸出サービスを行うことによるストレスフリーな観光の提供、ホスピタリティ向上への取組みは、2020年の東京オリンピック、パラリンピック開催に向けて増加する外国人観光客を当市へ呼び込むために重要であることに加え、滞在中にSNS等によるリアルタイム情報発信も積極的に行えるようになることから、当市のPRにおいても絶大なる効果が発揮されるものであると想定されます。さらに、常時携帯するWi-Fiルーターから行動範囲を取得することにより、各種調査分析に活用できるデータ収集も可能となります。
 つきましては、市の観光施策として、モバイルWi-FiルーターやAI翻訳機の貸出事業の実施を要望いたします。


10.宴会等の食品の廃棄問題について
<具体的要望内容>
宴会等での食べ残しの持ち帰りに関する取組みの検討

<現状・経緯>
 弘前市では、「3010(さんまるいちまる)運動」による宴席での「食べきり」促進を図っておりますが、大人数での宴席では、店側が客層に応じたメニューや食事量を調整することが困難であることや、自席を離れて歓談する場面も依然として多く見受けられ、宴席終了時には多くの食べ残しが発生しております。
 現状では、それらは食品ロスとして廃棄されておりますが、食品ロスの増加は飲食店にとっても多大な損失となることから、食べきりの推進に加えて、食べきれなかった料理を持ち帰りいただくことも必要であると考えます。
 しかしながら、お客様が持ち帰った料理の衛生状態を店側が把握することは困難であり、万一、傷んでしまった料理を食べ、食あたり等が発生した際に責任問題が発生することを恐れ、ほとんどの店では食べ残しの料理の持ち帰りについては敬遠されております。
 このことから、持ち帰りについては、持ち帰る客側と店側が衛生管理における共通ルールを設定し、「持ち帰った時点で自己責任」であるという意識を浸透させることが重要であることから、保健所や医師会、報道機関等も参画する形での協議会を設置し、食品ロス削減に係る食べ残しの持ち帰り推進に向けた検討を行政主導により進めることを要望いたします。


11.小中学校でのプログラミング教育の充実に向けた人員および協力体制の構築について
<具体的要望内容>
○学校規模に関わらず、全小学校教員のプログラミング指導能力を向上させること。また全中学校に技術科の教員免許保持者を配置し、首都圏等との情報教育格差を発生させないこと
○市内小中学校の情報技術指導に於いて、小中学校が専門的な知見を有する当商工会議所情報関係業者との連携を積極的に図り、利用できる仕組みを構築すること

<現状・経緯>
 2020年に小学校でプログラミング教育が義務化され、2021年からは中学校技術科において「双方向性ネットワーク」など通信システムの仕組みの理解を進めることが必修化されます。2022年には高等学校「情報T」でもプログラミング内容が必修化され、大学入学共通テストに「プログラミング」の導入が検討されています。即ち「技術科」「情報」が国語や理科に並ぶ、生徒の将来を左右する主要教科、受験教科に位置付けられたということになります。
 今後の弘前市や本県の発展は、AI産業やICT現場で活躍できる人材を輩出できるかに懸かっています。このためには初等・中等教育の段階で、きちんとしたプログラミング教育を受けられるかどうかが極めて重要です。
 しかし弘前市内の小・中学校ではプログラミングに精通した教員数の不足、免許外教員が「技術科」を指導しているケースが多数見受けられます。中学校プログラミングの新領域の指導は専任教員でも困難な内容であり、専門外教員で十分な教育効果が得られるとは思われず、学校間格差が発生することへ危機感を持たざるを得ません。中学校現場には技術科免許を有し、情報分野の教育がきちんと行える環境を等しく整備して頂きたいと考えております。
 首都圏では民間企業と学校が連携しプログラミング・情報の指導を講じているケースがあります。このような産学協同での課題の解決はキャリア教育の観点からも有効であると思われます。
 弘前市の未来を担う子供たちに地域内外での教育格差を生まない対策の実施を切願するとともに弘前市においても、教育現場だけで解決を試みるのではなく、市内情報関係業者との連携を深め、共に課題の解決に取り組む有効性を検討し、その仕組みづくりをされるよう要望いたします。


12.当商工会議所青年部並びに女性会事業への支援について
<具体的要望内容>
〇プログラミング教育による人材育成について、当商工会議所青年部では市の協力を得ながら「ロボットワークショップ」を実施しており、次年度の引き続きの支援について要望
○令和2年7月に弘前市で開催することとなった令和2年度東北六県商工会議所女性会連合会総会青森大会への開催補助金交付の要望

<現状・経緯>
日本一を誇る弘前市のりんご生産ですが、高齢化や後継者不足により放任園地の増加の問題等、依然として様々な問題を抱えています。日本一のりんご生産量を維持し、更なる発展を目指すために継続して要望いたします。

@ 当商工会議所青年部では、プログラミング教育による人材育成について市の協力を得ながら「ロボットワークショップ」を行っております。
 弘前市では、シティプロモーション及び地方創生実現のため「未来の担い手・地域づくり推進事業」を実施していますが、当商工会議所青年部としても人材育成の推進には力を入れており、平成29年から市の協力を得ながらプログラミング教育の一環でロボットワークショップを実施してまいりました。
 次年度も事業を実施する計画であるため、引き続き市の支援を要望いたします。

A 東北六県商工会議所で組織する女性会連合会は、各地商工会議所女性会と連携を密にし、女性経営者の資質向上を図るとともに、地域の女性団体としてその使命を果たすべく活動と地域に密着した諸事業の遂行に努めております。
 本大会は、「高い志をもって、自己の変革・向上を目指すリーダーとして、凛と信をもって連携し、平和で心豊かな社会を築く」という商工会議所女性会活動方針を高く掲げ、東北六県商工会議所女性会会員が集い、相互の絆と交流を深め、更なる連携強化を図って、地域社会の担い手として地域商工業の振興と社会福祉の増進に貢献することを目的に開催します。連合会総会は東北六県持ち回りの開催で、今年度は秋田大会として秋田市で開催されました。青森県開催の来年度、当所女性会が誘致活動を展開し令和2年7月9日に開催する運びとなりました。
 当商工会議所女性会が主管となり開催し、東北六県商工会議所45女性会より約500名が参加、うち約200名が市内に宿泊すると予測しています。総会に加えて、講演会やアトラクションなどの会員大会を開催し、弘前市の文化や伝統芸能などを披露することで当市のシティーセールスを行うこととしています。
 女性経営者相互の連携とネットワーク構築によって、ビジネスチャンスの拡大が図られ、当市の経済の活性化に貢献できると考えておりますので、本大会の開催に対しての補助金交付を要望いたします。


13.行政と経済団体(若手経営者)との意見交換の場の設置について
<具体的要望内容>
弘前市の活性化につながる様々な事業について、行政と経済団体が連携して実施していくための若手経営者を対象とした市政懇談会の開催

<現状・経緯>
 弘前市の活性化につながる事業(古都ひろさき花火の集い、The津軽三味線、津軽の食と産業まつり、プロ野球等への支援)については、行政の支援をいただきながら当商工会議所青年部が主体となって実施しています。
 街の活性化には、未来の弘前を担う若手経済人の実行力が不可欠であることから、それぞれの事業遂行について行政と若手経営者との意見交換の場として、市政懇談会の開催を要望いたします。


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