【背景】
国では2006年に制定された住生活基本法に基づき、「良い家に長く住む」というコンセプトのもと、住生活基本計画を策定しました。この政策では、防災、耐震、防火対策の推進に加え、新たな省エネ基準の設定(断熱・気密性の向上)の設定によって冬季のヒートショックや夏季の熱中症リスクを軽減すること、さらにシックハウス対策として、建築基準法でホルムアルデヒド等の発散建材規制や24時間換気設備の設置を義務化しています。このように国の住宅政策には「生命の安全と健康を守る」という観点が組み込まれています。
弘前市においては、2023年3月に策定した「市総合計画後期基本計画」において「健康都市弘前」の視点を市政の基軸に据え、「ひとの健康」「まちの健康」「みらいの健康」の実現に取り組む方針を示しました。
また、2024年2月には「ゼロカーボンシティひろさき」を表明し、市民、事業者との協働しながら、2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指すこととしています。
�@ 現行の制度では、老朽化した建物への安全対策として、建物や構築物の耐震化、除却等への支援する仕組みはあるものの、既存住宅が老朽化に至る前に予防的な改修を促進する制度は十分に整備されていないのが現状です。
また、近年は建設資材の高騰や人材不足、坪単価の上昇等により新築施工は各世帯に大きな負担となっています。さらに、今後ますます加速する少子高齢化や人口減少に加え、エネルギーコストの上昇、気候変動に伴う災害リスク増大が見込まれる状況にあります。こうした中で、既存住宅を有効に活用し、減築(部分除去)を含めた改修工事を推進することは、「健康都市弘前」の実現に向け、安心・安全で健康的な住まいづくりの普及に繋がると考えます。
幅広い世帯が低コストで取り組みながら、地域経済への波及効果を同時に実現するため、既存住宅を対象とした、「予防改修支援制度」の創設を要望します。
�A 現在の弘前市では、人口減少や少子高齢化の加速に伴い、空き家問題が深刻化しています。一方で、若者や子育て世代、働く世代においては、住宅取得に係る経済的負担や、希望する条件に合う物件の不足といった課題を抱えているのが現状です。これらの課題を解決するためには、空き家を有効活用し、若者や働く世代が安心して生活できる住宅へと再生することが、定住促進や地域の活性化等の持続可能な街づくりに不可欠であると認識しています。
また、リフォームに際して省エネ化や省エネ家電の導入を推進することは、居住者の光熱費負担を軽減するだけでなく、地球環境にも配慮し、「ゼロカーボンシティひろさき」の実現に寄与すると考えています。
つきましては、空き家活用リフォーム事業費補助金等の現行支援策に加え、既存住宅を長期的に利活用できるように建物の断熱改修の他省エネ設備導入への支援制度、さらには省エネ家電の購入支援制度の創設・拡充を要望します。